サイレント映画音楽比較メモ:『戦艦ポチョムキン』(1925)
今年は『戦艦ポチョムキン』公開100年ということでもないのだが、授業用のメモとして、YouTubeの動画をリストアップしてみる。こういう正式な動画でないものを紹介するのは気が引けるのだが、一方でこういう動画が当然のように流布しているなかで、メモ程度ではあれ、こういう解説も必要であろうということで公開(より適当なリンクがありましたらご教示ください)。
1926年:ベルリン封切時のエドムント・マイゼル版
ベルリンでの『戦艦ポチョムキン』上映を模索していたエイゼンシュテインに、マイゼルを紹介したのはドイツの舞台演出家・劇場監督エルヴィン・ピスカトール。エイゼンシュテインは演劇出身だし、マイゼルもこのころ劇音楽の仕事が多かったから。上映許可が下りないままエイゼンシュテインが帰国した直後に上映許可が下りてベルリン封切となる。マイゼルは12日でこの音楽を準備したという。
1930年のサウンド映画版にもこの音楽が使われている。DVD以下。
https://www.filmmuseum.at/en/shop/shop_detail?shop_produkte_id=1418764256535
※同じくマイゼルといえば『伯林:大都市交響楽』(1927年)
1950年:ニコライ・クリューコフ版
1975年:いわゆる「ショスタコーヴィチ版」
ショスタコーヴィチの曲を編曲して用いたソ連での公開50年記念版(1975年そのままではないかもしれないが)。選曲者編曲者は誰なのだろうか。長くこれが『戦艦ポチョムキン』の音楽として認識されていた…といっていいと思われる。冒頭のズーンという音は、なんだか『ゴジラ』みたいだ。
2011年:マイケル・ナイマン版
オデッサの階段シーンのみYouTubeに複数ある。この音源はすこし平板な気がするが。
こういうかたちでオデッサの階段シーンだけ取り出して、アクションシーンとしてライブ演奏されているのかと当惑してしまったが、2015年のオデッサ映画祭?でのアンコールらしい。映画のアンコールとしてこのシーンを再び演奏したのか?
2004年:ペット・ショップ・ボーイズ版
2004年に初演、2005年にはアルバムをリリース。本当に映像と正しく組み合わされた動画なのかよくわからないが、ひとまず参考までに。
2018年:Cinestesia版
2019年?:アンドリュー・カルボスキ版
名前の表記はこれで合っているのか?最近だと『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』(2024)の音楽アシスタントをしたり、ゲーム音楽のオーケストレーターなどをしているカルボスキが自身のチャンネルでアップロードしているもの。
2023年:モリコーネ・ユース版